業務委託ドライバーの保険と年金|会社員と何が変わるか
軽貨物の求人でいちばん誤解が起きるのが保険です。業務委託は雇用契約ではないため、会社の社会保険には入りません。求人票の「各種保険あり」も、健康保険のことではありません。何がどう変わるのかを、先に正確に書いておきます。
軽貨物の求人でいちばん誤解が起きるのが保険です。業務委託は雇用契約ではないため、会社の社会保険には入りません。求人票の「各種保険あり」も、健康保険のことではありません。何がどう変わるのかを、先に正確に書いておきます。
| 項目 | 会社員(雇用) | 業務委託(個人事業主) |
|---|---|---|
| 健康保険 | 健康保険(会社と折半) | 国民健康保険に自分で加入 |
| 年金 | 厚生年金(会社と折半) | 国民年金に自分で加入 |
| 雇用保険 | あり(失業給付) | なし |
| 労災保険 | あり(自動) | なし(特別加入という制度はある) |
| 有給休暇 | あり | なし |
| 残業代・最低賃金 | あり | 適用されない |
| 源泉徴収・年末調整 | 会社が実施 | 自分で確定申告 |
「会社が半分払ってくれていた分が、まるごと自分の負担になる」というのが、金額として一番大きい変化です。
軽貨物の募集で書かれる「各種保険」は、ほぼ業務に使う保険のことです。
健康保険・厚生年金・雇用保険は含みません。enTrustの車両リース(月35,000円)にも車両リース料・車検・整備・自動車保険が含まれますが、これも業務用の保険であり、健康保険ではありません。
この区別を書いていない求人票は少なくありません。応募前に「その保険は何の保険ですか」と聞いてください。
国民健康保険料は前年の所得と住んでいる市町村で決まります。全国一律ではないため、金額は市役所・町村役場の窓口か公式サイトの試算で確認してください。
注意すべきは時期のずれです。
| 時期 | 起きること |
|---|---|
| 働き始めた年 | 前年の所得(会社員時代の給与)で計算される |
| 翌年 | 業務委託1年分の所得で計算し直される |
会社を辞めた直後は、前職の給与をもとに保険料が決まるため高く感じます。逆に業務委託の収入が伸びた年は、その翌年に上がります。
退職直後は、前職の健康保険を継続する(任意継続)ほうが安く済む場合があります。退職から20日以内という期限があるので、辞める前に両方を試算しておくと確実です。
厚生年金から国民年金に切り替わります。手続きは市町村の窓口です。
国民年金は定額で、保険料は毎年改定されます。金額は日本年金機構の最新の案内でご確認ください。
将来受け取る額は厚生年金より少なくなります。上乗せしたい場合は、国民年金基金・付加年金・iDeCoといった制度があります。いずれも支払った額が所得控除になるため、節税と老後資金を兼ねられます。
収入が少ない時期は免除・納付猶予の申請ができます。未納のまま放置すると受給資格に影響するため、払えない月は必ず申請してください。
業務委託には労災保険が自動では付きません。ただし、個人で貨物運送を行う人は労災保険の特別加入ができます。加入は各地の労働保険事務組合を通じて行い、保険料は自己負担です。
配送は屋外の仕事で、荷物の上げ下ろしもあります。収入が止まったときに何か月耐えられるかを一度計算し、次のいずれかで備えてください。
国民健康保険には、会社員の健康保険にある傷病手当金が原則ありません。休んだ分は収入がゼロになる前提で考えておく必要があります。
ここまで書いたとおり、保険と年金では業務委託が不利です。それでも選ばれるのは、手取りの差と働き方の自由度があるためです。
宅配コースの場合、経費を引いた後で月317,000〜537,000円が残ります。ここから国民健康保険・国民年金・税金を払っても、同じ地域の給与所得と比べて残る額が多くなるケースがあります。
大事なのは、その差額で自分の保障を買い直すという考え方です。会社が用意してくれていたものを、自分で選んで持つ。それが業務委託の実態です。
enTrustでは、この4点を面談で必ずお伝えしています。契約条件は応募条件のページにまとめてあります。
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