軽貨物ドライバーの確定申告|1年目の手続きと経費にできるもの
業務委託で働くと、税金は自分で計算して納めます。会社員のように会社が年末調整をしてくれることはありません。難しく聞こえますが、やることは決まっています。この記事では1年目に何を、いつまでにやるかを順番に並べます。
業務委託で働くと、税金は自分で計算して納めます。会社員のように会社が年末調整をしてくれることはありません。難しく聞こえますが、やることは決まっています。この記事では1年目に何を、いつまでにやるかを順番に並べます。
業務委託は雇用契約ではなく、個人事業主として仕事を受ける形です。報酬は給与ではないため源泉徴収も年末調整もなく、1年分の売上と経費を自分でまとめて申告します。
逆に言えば、仕事に使ったお金を経費として差し引けるのは業務委託側の利点です。給与所得ではこの計算はできません。
| 書類 | 出す先 | 期限 |
|---|---|---|
| 個人事業の開業・廃業等届出書(開業届) | 住所地の税務署 | 事業を始めた日から1か月以内 |
| 所得税の青色申告承認申請書 | 同じ税務署 | 事業を始めた日から2か月以内 |
どちらも税務署の窓口・郵送・e-Taxで出せます。手数料はかかりません。
青色申告の申請を出さないと自動的に白色申告になります。後から年度の途中で青色に切り替えることはできないため、始めた月のうちに出しておくのが確実です。
| 区分 | 控除額 | 条件 |
|---|---|---|
| 青色申告(e-Tax申告) | 65万円 | 複式簿記+電子申告または電子帳簿保存 |
| 青色申告(紙で提出) | 55万円 | 複式簿記 |
| 青色申告(簡易帳簿) | 10万円 | 単式簿記でもよい |
| 白色申告 | なし | 申請不要 |
65万円の控除は、そのまま課税対象になる所得が65万円減るということです。会計ソフトを使えば複式簿記の形は自動で作られるため、実務上は「レシートを毎日入れるかどうか」の差になります。
赤字を3年繰り越せる、家族に払った給与を経費にできるなども青色の扱いです。
軽貨物の場合、判断に迷いやすいのは次のあたりです。
| 項目 | 扱い | 補足 |
|---|---|---|
| 車両リース料 | 経費 | 業務専用ならば全額 |
| ガソリン代・高速代・駐車場代 | 経費 | 業務分のみ |
| 業務用の任意保険・貨物保険 | 経費 | 健康保険は対象外 |
| スマホ代・通信費 | 一部が経費 | 私用と分ける(家事按分) |
| 作業着・軍手・台車・カッター | 経費 | 領収書を残す |
| 昼食代 | 原則ならない | 1人で食べる食事は経費にできない |
| 国民健康保険・国民年金 | 経費ではない | 所得控除として別枠で引く |
| 所得税・住民税 | 経費ではない | 利益から払うもの |
国民健康保険料と国民年金保険料は「経費」ではありませんが、社会保険料控除として全額を所得から差し引けます。経費欄ではなく控除欄に書く、という違いだけで、税金が減る点は同じです。
毎日つけるのは実質2つだけです。
ガソリンはカードで払う、消耗品は同じ店で買う、というようにお金の出口を少なくしておくと、集計が一気に楽になります。可能であれば事業用の口座を1つ分けてください。通帳がそのまま帳簿になります。
帳簿と領収書は原則7年間の保存が必要です。
特に最後の1つは、1年目より2年目のほうが手元が苦しくなる原因です。利益のうち2〜3割は別口座に置いておくと、翌年の請求で慌てずに済みます。
売上が年1,000万円以下であれば消費税の納税義務はありません。ただし取引先から適格請求書(インボイス)の発行を求められる場合、登録すると免税事業者ではなくなり、消費税の申告が必要になります。
登録するかどうかは取引条件によって変わります。契約前に「インボイス登録が必要かどうか」を確認しておいてください。enTrustでは面談時にこの点も含めてご説明します。
確定申告は毎年2月16日から3月15日まで(期限が土日の場合は翌開庁日)です。対象は前年1月1日から12月31日までの分です。
この記事は一般的な制度の説明です。個別の判断は税務署または税理士にご確認ください。金額や制度は改正されることがあるため、申告前に国税庁の最新の案内をご確認ください。
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